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静かな山道

2012年10月27日、富士五湖周辺の山を歩く

 今月の「岳人(2012年11月号)」に、「とっておきの山歩き」と云ううたい文句で、「烏帽子岳~中之倉山(富士五湖・本栖湖畔の山)」が紹介されていました。
 御坂山塊や天子山塊は、近場の良く行く山域ですが、中之倉山へは登ったことがありませんでした。広葉樹林の美しさに惹かれて足を運んでみました。岳人の記事では、本栖隊道の登山口から烏帽子岳~パノラマ台を経由して中之倉峠~中之倉山~仏峠~本栖湖畔の登山コースとっています。私は はへそ曲りですから、良い道が当然の東海自然歩道を割愛(歩行時間を少なくしたい)して、中之倉峠から歩いてみました。整備された中之倉峠までの道と打って変わって、この峠から中之倉山~仏峠は、踏み跡が続くだけの頼りない道です。岳人に紹介されたばかりですから、さぞや登山者で賑わっているかと思っていましたが、人の気配は皆無で、本栖湖畔のキャンプ場まで独りっきりでした。中之倉山1247mは、枝に小さな標識が吊るされた展望皆無の手狭い山頂です。この登山ルートは、岳人に記載されてた通り、稜線の西側(山梨県身延町)は爽やかな広葉樹林が広がっていますが、本栖湖側は荒れた桧の造林で寂しさが漂う道です。中之倉山山頂からの急な尾根をひと下りすれば、本栖湖畔を示す下山標識があります。仏峠は一山超えた先にあり、私 はうっかり下ってしまって直ぐに間違えに気付きました。登り返して一山超えると、仏峠(佛峠/ほとけとうげ)でした。手前、本栖湖に至る。反対は、釜額(身延町かまひたい)に至るの標識が立ちます。西面には、良く整備された山道が身延町まで続いていました。朽ちかけた標識が立つだけの何も無い峠ですが、山梨県身延町と富士山麓の村を結ぶ古き生活道の味わいが漂っていました。佛峠の両面には、豊かなブナ・ミズナラの原生林が広がっていました。マイナーな何も取り柄も無い山ですが、満ち足りた山行でした。

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【佛峠にて】  美しい原生林に囲まれた、静かな峠
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【静かな稜線】  頼りない踏み跡が続く登山道・・・
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【中之倉山】  展望のない手狭な山頂
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【中之倉峠/富士山展望台】
このコース唯一の展望地。



■登山タイム
中之倉トンネル駐車場(山梨県・本栖湖)13:40 〜 中之倉峠・富士山展望台14:10 〜 中之倉山1247m 14:51-15:18 〜 佛峠15:32 〜 本栖湖いこいの森キャンプ場15:58 〜 中之倉トンネル駐車場16:45
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本栖湖畔道路を歩く  頭上にくっきり月が浮かび、富士と本栖湖のさざ波が美しい!
四囲を見渡せば、竜ヶ岳や雨ヶ岳の名峰が広がる・・

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本栖湖周辺図


■後記
沼津の自宅を11時半に出発し、50ccのバイクをかっ飛ばして2時間で現地登山口へ到着。足(マイカー)を無くしてから、山仲間達との山行も足を洗って単独行のスタイルに変えている。岳人に記載された言葉通り、この山の自然林は素晴らしいですね。トレースの無い雪の季節に訪れたら、魅力を増す山だと思います。
by furaibou1952 | 2012-11-06 22:11 | 登山